仕事が終わって眠かったので、早めに眠りについた。

数百年前ぐらいか、南米のどこかのような気がする、そんな場所にいる。

むらの外れから森の中を小一時間歩いたところにある、大きな岩肌の近所に住んでいる。そこだけ垂直に切り立った岩肌が、平たくなっている。むらの人たちにとっては神聖な場所だ。僕はそこを守るために、そこに来る人をお世話するために、そこに住んでいる。

割と長く、平和な日々が続いていたのだが、むらの若い戦士が、最近はやって来る。戦いに出る前に、戦での活躍と無事を祈願しにくるのだ。
もう10人近く見送ったろうか。今週だけで3人やってきた。

今日は若い娘がやってきた。一月ほど前にやってきた戦士の、どうやら許嫁らしい。彼の無事を確かめにきたのだ。

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僕は背中を巨大な岩にくっつけ、岩と一体になる。
彼の日々の暮らしが見える。戦いでの活躍が見える。

そして数年先の未来を見る。
若い娘は元気な赤ん坊をあやしている。そばにはあの戦士がいる。

「案ずるな。戦いは間もなく終わる。彼は無事帰って来る。そして、そなたと幸せな家庭を作る。」

そう言いながら、張りつめていた表情がやわらぎ、涙ぐむ娘の顔を見ながら、
「なぜ俺はここにいるのだろう。確かにここは俺の居場所だが、かすかに違う感じがする。」

そう思った瞬間、目が覚めた。